最上三十三観音　御詠歌石

最上三十三観音とは

三十三観音巡礼は観音信仰の象徴です。最上三十三観音は、現在の山形県最上・村山地方の全域で室町時代（1445年頃）に始まったと言われています。観音信仰は、観世音菩薩の御名を一心に唱えれば苦悩から救って下さるそうです。西方極楽浄土で安楽と、家内安全、先祖菩提を願って、一切衆生（今生きている全てのいきもの）に慈悲を祈る旅です。最上三十三観音の巡礼は、以下の各札所になっている御堂でお経または御詠歌を唱えて行います。

１番札所 若松観音（天童市）、２番札所 山寺（山形市）、３番札所 千手堂（山形市）、４番札所 圓應寺（山形市）、５番札所 唐松観音（山形市）、６番札所 平清水観音（山形市）、７番札所 岩波観音（山形市）、８番札所 六椹観音（山形市）、９番札所 松尾山観音（山形市）、１０番札所 上ノ山観音（上山市）、１１番札所 高松観音（上山市）、１２番札所 長谷堂観音（山形市）、１３番札所 三河村観音（山辺町）、１４番札所 岡村観音（中山町）、１５番札所 落裳観音（寒河江市）、１６番札所 長岡観音（寒河江市）、１７番札所 長登観音（西川町）、１８番札所 岩木観音（河北町）、１９番札所 黒鳥観音（東根市）、２０番札所 小松沢観音（村山市）、２１番札所 五十沢観音（尾花沢市）、２２番札所 延沢観音（尾花沢市）、２３番札所 六沢観音（尾花沢市）、２４番札所 上ノ畑観音（尾花沢市）、２５番札所 尾花沢観音（尾花沢市）、２６番札所 川前観音（大石田町）、２７番札所 深堀観音（大石田町）、２８番札所 塩ノ沢観音（大石田町）、２９番札所 大石田観音（大石田町）、３０番札所 丹生村観音（尾花沢市）、３１番札所 富沢観音（最上町）、番外札所 世照観音（最上町）、３２番札所 太郎田観音（最上町）、３３番札所 庭月観音（鮭川村）

御詠歌とは

御詠歌は巡礼地ごとに異なっており、仏教の信者は巡礼地の中を巡りつつ、平穏な心で、先祖を尊びながら、その巡礼地の御詠歌を唱えます。御詠歌は自分で唱えることで功徳を受けることができるとされております。

また、生きている喜びを表現したり、あるいは故人の冥福を祈るなど、様々な御詠歌があり、戦争や、病気によって不安定な世の中になってしまったことを受け、御詠歌によって、人々に再び安心をもたらすことを目的として作られました。心を1つに唱えることで無心となり、禅の精神を深めるとされています。御詠歌によって禅の精神をより深め、仏、仏教の教えを讃え、より多くの人々の心を清めたいとの願いから作られ、歌い、詠み継がれております。

那智黒石

漆黒の輝き。碁石や庭石や工芸品、アクセサリーなどでも使われています。心の解毒や浄化の力があり、弱い状態を改善して自信を取り戻せる謂れがあります。本来の黒石は、古代から熊野三山を信仰する石として熊野参拝の折に持ち帰られていたそうです。御詠歌を彫刻前に磨いているため綺麗なツヤがあります。

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